おとなりさんの練習帳

思いを言葉にして伝える・考えを整理する練習帳です。こつこつ成長したい。

わたしと英語と思いやり(フィンランド話1)

「わたしと英語」というお題をいただきました。
半年間、フィンランドで大学に通っていた時期があります。
フィンランドってどこだ…?」という方も多いでしょう。北欧の寒い寒い国で、フィンランドの中では比較的温暖な南部の都市に通いましたが、それでも冬にはマイナス20度の中を通学していました。☃
とはいえ、室内は二重サッシに温水暖房パネルの恩恵を受けて暖かく、なんなら日本にいるよりも薄着で生活できるほどでした。

本日は、
●なぜフィンランドに行きたいと思ったか?
●到着初日のほっこり話
●自分が意識するようになったこと
を書きたいです。

さて、そもそもなぜフィンランドに関心を持ったかですが、
受験生の時に父親の部屋で本を物色していると
フィンランドにおける教育」に関する本を発見しました。
それによると、「東アジアは詰め込み式の教育。一方フィンランドは、生徒に課題意識を持たせるような教育をしている。」とのこと。日本より教師の地位が高いことも言及されていました。
まさに詰め込み式学習の真っ只中・ストレスとフラストレーションが人生最高潮!だった私に、
フィンランド人ってどんなものの考え方をするの?会いたい、話したい!そしていつかフィンランドで教育を受けたいな」という思いが芽生えた瞬間でした。
その数年後、実際にフィンランドに足を踏み入れることとなります。

フィンランド公用語をご存知でしょうか。これ、正解した日本人にまだ出会ったことがありません。笑
正解は、フィンランド語とスウェーデン語です。
では、フィンランド人の英語力はいかほどでしょうか?
正解は、非常にハイレベルで(若者に限る)、欧州の色々な国から「フィンランドに英語を学びに留学生がやってくる」ような状況です。
シェンゲン協定で越境もしやすく、また同じヨーロッパということで大きく文化が異なるわけではないため、留学のハードルが低いようです。
日本人が思うより、ヨーロッパ人は外に出る(異文化に交わる)のが苦手なのかしら、という印象を受けました。
逆にアジア人は非常に少ないため、「遠いのによく来たね!」と労ってもらえました。ありがとう。

初めての海外長期滞在。英会話スクールも語学留学経験も旅行経験も無い。しかも英語が母語の国でもない。怖い。
心細さと疲れと緊張で破裂しそうになりながら、留学先の都市に向かうバスの中で眠っていました。
到着直前に起き上がったとき、隣の50代くらいの女性が私をじーーーっと見つめていることに気づきました。
アジア人、しかも一人だけでいることが珍しかったのでしょうか?
以下、おおよその記憶で会話を再現。

女性: "Are you coming here for trip?"
(旅行で来たの?)

私: "No, I'm going to study as an exchange student. And this is my first visit to Finland, so actually i'm a little bit nervous."
(勉強しにきました。初めてフィンランドにきたから少し緊張しています。)

彼女はにっこり微笑んで言ってくれました。
女性: "No need to be nervous. I'm sure you can do it. I hope you have a good time in Finland!"
(緊張する必要ないよ。あなたならできる。フィンランドでいい時間を過ごしてね!)

彼女のおかげで能面のようだった私の表情は自然と笑顔になっていました。
緊張が少しとけて、
「これからワクワク過ごすぞ、頑張るぞ」と前向きになっていました。
たった数分の会話が、心を晴れやかにしてくれました。

他者との少しの触れ合いで、気分はガラリと変わるよな、といつも思います。何気ない会話で救われたり。
元々人と話すことが好きでしたが、
帰国後は困っている外国人に気軽に話しかけるようになりました。
思いやりや優しい気持ちは、残念ながら、なんらかのかたちで行動に移さないと相手に伝わらないですよね。
もちろんその手段は英語である必要はなく、私には英語しかないから、英語があるから、それを使っております。

「外国での経験」というテーマに基づいたとき、
心に残る経験がきらきらと輝いていますので、
皆さまと共有していきたいな、と思います。


「わたしと英語」

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